のっぽさんの勉強メモ

主に中学の学習内容と、それに絡みそうな色んなネタを扱っています。不定期更新ですー。あ、何か探したいことがある場合は、右の「検索」や記事上のタグやページ右にある「カテゴリー」から関係ある記事が見られたりします。

2/9 理科:五行(ごぎょう)2:要素(ようそ)は回って世界(せかい)を作るよ ~やべえ、オーバーした!~

 理科の話、五行(ごぎょう*1の話2-。
 何が「オーバーした」のかは、本記事を読めばわかるかも。

 以前は「歴史」で紹介しましたが、今回は「理科」的な観点から見てみます。
 「生態系(せいたいけい)」*2とかの理解に役立つかもってことで。


 以前ご紹介したように、
 「五行(ごぎょう)」ってのは「木・火・土・金・水(もっかどごんすい)」の5つの要素から世界は成り立ってる、という見方です。

 んで、五行には相手を生み出す「相生(そうしょう)」と「相剋(そうこく)」という関係があります。
 (他にもいろいろあるのですが、それはまあ今回は略。)
 ここら辺の説明はwikipediaを参照しつつなのでご留意ください。


☆「相生(そうしょう)」の話
 「相生(そうしょう)」は、順送りに「ある要素が次の要素を生む」みたいな関係になってます。

 ①「木生火(もくしょうか)」(木→火):木が燃えて、火を生む。
 ②「火生土(かしょうど)」(火→土):物が燃えて灰になり、灰は土に還る。
 ③「土生金(どしょうきん)」(土→金):金属が土の中に生ずる(存在している)こと。
 ④「金生水(きんしょうすい)」(金→水): 金属の表面に「凝結(ぎょうけつ)」作用により水が生じる。
 ⑤「水生木(きんしょうもく)」(水→木):水が木(植物*3)を育てる。


☆「相剋(そうこく)」の話。
 逆に「相剋(そうこく)」「相手を滅ぼす」関係になってます。「弱点を突く」みたいな感じですね。

 ①「木剋土(もくこくど)」:木は根を張って土を締め付けたり、養分を吸い取って土地を痩せさせたりする。
 ②「土剋水(どこくすい)」:土は水を濁したり吸い取ったりする。あと土の堤防は水をせき止める。
 ③「水剋火(すいこくか)」:水は火を消す。
 ④「火剋金(かこくきん)」:火は金属を熔かす。
 ⑤「金剋木(きんこくもく)」:金属製の斧*4や鋸*5は木を傷つけ、切り倒す。

 みたいなかんじです。

 五行は「5つの要素で世界が成り立つ」考えであって、逆に言えば5つの要素がないとダメなんですよね。
 例えば「金」が調子に乗って「木」を滅ぼしちゃう(「金剋木」)ことはできますが、そうすると
 「木生火」が起こらなくなります。するとそっからのコンボ*6である「火生土」→「土生金」も起こらなくなる訳で。
 金自体が新たに「生」じなくなるんですね。
 だから遠回しに自分の首を絞めていることになると。

 これは理科の「生態系」で、弱い草食動物のある種が滅びると、それを食べてる肉食動物が連鎖的に滅びるのに似てます。
 っていうか「金」が「金属」や「文明*7の利器」だと考えると
 「金剋木」とはまさに「人間が森林・熱帯雨林*8とかを伐採している様子」であり、
 それをやりすぎた反動で「資源*9不足」や「環境*10問題」とかが起きているわけですな。
 よく言われる話ですが「(激しく)自然破壊することで、人類は自分の首を絞めている」ってことですね。
 森林って結構いろいろ守ってくれたりするんで。山*11に木があるかないかで洪水確率*12が違ったり。
 これは理科というより「社会」に関する話ですけどね。


 理科の「生態系」にしろ社会の「環境問題」にしろ、
 「いかにその回復力の中でサイクルを続けられるか」ってのは、ちょっとした課題です。
 筆者やあなたで考えると、「疲れはある程度寝れば取れるが、あまりに疲れすぎると病気になる」という感じですか。
 伸ばしすぎたゴム*13は切れてしまうように、回復力を超えると、ダメージになって響きだすわけです。
 上記の「自然破壊」とはまさに、「自然の回復力」をオーバーしたということなのでしょう。
 だから近年「持続可能な開発」とか「循環型社会(じゅんかんがたしゃかい)」ってのが言われているわけですな。
 「回復力の中でやらんと、やってけないぜこれ」ってことです。


 古代中国からあった「五行」思想ですが、「要素が影響しあうよ」って関係は現代にとっても大事なことです。
 今度理科とか社会とかで、色んな「関係」とか「循環」を見た時は。ちょっと「五行」のことを思い出してみるといいかもしれません。

 まあそんな感じで~。


◆用語集
・循環(じゅんかん):
 英語では「circulation(サーキュレーション)」、「rotation(ローテーション)」、「cycle(サイクル)」など。
 関連用語:「循環小数(じゅんかんしょうすう)」*14、「無限小数(むげんしょうすう)」、「月(つき)/一か月」*15、「公転(こうてん)」*16、「血液(けつえき)」*17、「生産(せいさん)」*18、「消費(しょうひ)」、「輪廻転生(りんねてんせい)」*19、「エアサーキュレーター」*20、「脈拍(みゃくはく)」*21




benkyoumemo.hatenablog.com

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*1:「五行(ごぎょう)」については 1/14 歴史:五行(ごぎょう)/「青春(せいしゅん)」は青龍(せいりゅう)さんのおかげ!? - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*2:「生態系(せいたいけい)」については 1/22 理科:すごいよ!太陽(たいよう)さん ~理科の教科書を貫く用語~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*3:「植物(しょくぶつ)」については 5/15 理+英:食物連鎖(しょくもつれんさ)/植物(しょくぶつ)さんはプロデューサーだった!? - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*4:「斧(おの)」については 5/25 国語:鉞(まさかり)/魔王とマサカリと金太郎! - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*5:「ノコギリ(鋸)」や「大鋸(おが)/大きなノコギリ」については 3/14 生+国他:そういえば「おがくず」って何ですか? ~「大鋸屑(おがくず)」と「大鋸(おが)/大きなノコギリ(鋸)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*6:「コンボ」については3/21 歴史:コンボ、コンボ、人コンボ!~後を継ぐもの、塞ぐもの~ - のっぽさんの勉強メモを参照。

*7:「文明(ぶんめい)」については10/5 社会:文明(ぶんめい)の進化と、欲望(よくぼう)の方向 ~物が改良される方向~ - のっぽさんの勉強メモを参照。

*8:熱帯雨林(ねったいうりん)」については 7/12 地理:「バイオ―ム(biome)」について ~地理をマイクラ的に見る~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*9:「資源(しげん)」については 6/27 英+生他:ニュースソースとウスターソース! ~二つのソース~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*10:「環境(かんきょう)」については 6/13 社+英:街づくりに関わる英単語 ~withシムシティ ~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*11:「山(やま)」については 12/26 英語:単語/関係(かんけい)を意識してみる ~石と山とか、朝と夜とか~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*12:「確率(かくりつ)」については 4/19 数学:確率(かくりつ)の話メモ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*13:「ゴム」については 5/6 歴+英:「ラバー(rubber)」は「こするゴム」ですか? ~「ゴム」と「消しゴム」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*14:循環小数(じゅんかんしょうすう)」や「無限小数(むげんしょうすう)」については 5/29 数学:教科書の中の「循環(じゅんかん)」と「無限(むげん)」!? ~「循環小数(じゅんかんしょうすう)」、「無限小数(むげんしょうすう)」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*15:一か月を表す単位「月(つき)」については 1/21 数+社:「12+1=1」だってよ!~色んな数字の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*16:「公転(こうてん)」については 7/6 理+社:「公転(こうてん)」と「革命(かくめい)」 ~2つのレボリューション~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*17:「血液(けつえき)」については 1/11 英+理:体の中の「船(ふね)」、体の中の「島(しま)」!? ~血管とランゲルハンス島~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*18:「生産(せいさん)」や「消費(しょうひ)」については 7/26 国+社英:「生産性(せいさんせい)」についての話メモ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*19:「輪廻転生(りんねてんせい)」については 7/9 英+社:接頭辞/色んな「re」と地球の話 - のっぽさんの勉強メモを参照。

*20:「エアサーキュレーター」については 5/30 英語:色んな「キュレーター」メモ(仮) - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*21:「脈拍(みゃくはく)」については 9/15 理+英他:「脈拍(みゃくはく)」は「武器(ぶき)」になりますか? ~「脈拍/pulse(パルス)」と「パルスライフル」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。