国語+こころの話ー。
隠された本当の姿…というイメージのある語「正体(しょうたい)」と、
その他の意味である「ふつうの状態」や「正気(しょうき)」、
そして「正体を無(な)くす」という語の話を。
遅くなってしまったので簡単に。
前置き。
まず普段「正体(しょうたい)」というと、①「隠(かく)された本当(ほんとう)の姿(すがた)」のイメージもありますね。
本人がわざと隠していたりもしますが、
たまたま隠れている(知られていない)こともあります。
例えばマンガだと、「謎の、仮面(かめん)の人物の正体は…!?」とか、
「お前は、まだアイツの正体を知らないんだ…」といったセリフがある印象です。
で、そんな「正体」は、ざっくり言うと「本当の姿」みたいな感じなので、
表の「偽(にせ)の姿」と違って、
消えたり、「なくなったり」しない感じもしますが。
…にも関わらず、「正体」は時々「なくなる」ものでもあるようです。
何故なら「正体を無(な)くす」という語があるからですね。
といっても、こちらの「正体」は少し意味が違いまして。
国語辞典によれば「正体(しょうたい)」には、
②「その人がその正常な精神状態でいる時の、しゃんとした所」の意味もあるようです。
また漢和辞典によれば、「ふつうの状態」や、「本心(ほんしん)」、「正気(しょうき)」などの意味もあるようですね。
なので、例えば「正体なく酔(よ)う」というと、
「正常な状態、ふつうの状態(正体)ではなくなってしまう」ほど、
お酒などに「酔ってしまう」…ということらしいです。
お酒に酔うことは、大人なら割と日常的にあり得るので、
その意味では「『正体』は(時に)『無くなる』もの!」と言えるかもですが。
…なんか「『本当の姿(正体)』がなくなるの…!?」みたいな感じもして、ホラーっぽい気もしますね。
※
まあお酒に酔っても、
「自分の本当の姿が消える」…みたいなことは多分ないですが。
ただ一方で、お酒の席のトラブルとか、
酔って他の人に失礼なことをしてしまった…といった話は聞く印象です。
その後で「あれは自分の『正体(本当の姿)』ではないので…」と言っても、
信頼(しんらい)を取り戻すのは難しいと思うので。
お酒が飲めるようになっても、「正体を無くす」ことのないよう、
注意した方が良いかもですね。
まあそんな感じで~。
◆用語集
・正体(しょうたい):
関連用語:「幻(まぼろし)」*1