生活+国語+ゲームの話―。
「やっぱ、飾らない格好(かっこう)が最強だね!」的な話ではありません。
普段(ふだん)着る服を指す語「普段着(ふだんぎ)」と、
その元の書き方らしい「不断着(ふだんぎ)」の話を。
「普段」の元々の書き方だったらしい「不断(ふだん)」の説明もしつつ。
遅くなってしまったので簡単に。
前置き。
まず「普段着(ふだんぎ)」とは、普段(ふだん)…日常(にちじょう)で着る服のことですね。
割と気を使わない、ラフな(軽めの)服の印象で、
イベントで着る「正装(せいそう)」や「礼服(れいふく)」よりは、気を抜いている印象です。
(ちなみに普段着の反対語は「晴れ着(はれぎ)」らしいです)
なので、「普段着」は値段や素材も、そんなにこだわってなさそう…、
装備(そうび)のあるゲームでいうと、「強くなさそう」なのですが。
(RPGとかでも、最初の「普段着」は防御力0だったりしますし)
しかし一方で、「普段着」の元々の字はなかなか強そうなようです。
というのも、「不断着(ふだんぎ)」と書くらしいからですね。
まず国語辞典によれば、「不断(ふだん)」という語があるようで。
それはA:「絶(た)えず続けてすること」や、
B:「常日ごろ(つねひごろ)」…つまりいわゆる日常などを表す語らしいです。
Aに絡めると、Bは「(何もなければ)絶えず続く日々」→「常日ごろ」って感じですかね。
なので、「不断」のBの意味はそれこそ「普段(ふだん)」っぽいのですが、
実は逆で、そもそも「普段(ふだん)」というのが「借字(しゃくじ)」…、
つまり、元々の字ではない、後から借りてきた表記らしいです。
なので、順番は①「不断(今で言う「普段」の意味を含む)」、
→②「普段(後で使われるようになった)」って感じですかね。
今は②「普段」の方をよく見かけるので、ちょっと意外な感じです。
そのため国語辞典では、「普段」ではなく「不断」がメインとして載り、
そして「普段着」ではなく「不断着(ふだんぎ)」という言葉が載っていました。
(また漢和辞典では、「不断」の欄に「普段」の説明がない一方、「普段」の説明には「=不断」と書かれていました)
…しかし「不断着(ふだんぎ)」と書くと、
ちょっと「『断つ(切る・斬る』ことが『できない(不可能)』着物」…、
言うなれば「破壊(はかい)することができない服」にも見えますね。
ゲームだと最強(さいきょう)クラスの装備っぽいです。
そう考えると、ゲーム好きな筆者としては
「『普段着(不断着)』は『最強』の服だった…!?」なんて風にも見えますね。
※
まあ残念ながら、普通の「普段着」は多分そんな強くないので、
ゲームとか、あるいはホラー映画的展開(ゾンビが襲ってくる等)とかでも、
早めに強そうな服に着替えた方が良いと思いますが。
でも「普段(ふだん)」、何気なく「普段着(ふだんぎ)」に着替えた時。
「私は今、『不断着(ふだんぎ)』を着ている…」と思ってみると、
ちょっと強くなったみたいで、楽しいかも?
まあそんな感じで~。
◆用語集
・普段着(ふだんぎ)/不断着:
・普段(ふだん):
逆っぽい語:「ピンチ」*1【危機】
・不断(ふだん):
*1:危機としての「ピンチ」については 11/8 生+英:「ピンチ」に「ピンチ」は使えますか? ~「pinch(ピンチ)」と、物干し(ものほし)の「ピンチ(洗濯ばさみ)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。