のっぽさんの勉強メモ

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9/6 ゲーム:【※注意 論文調 個人的メモ】TRPG雑考メモ8(情報とフィクションでの物理法則)

 ゲーム*1の話ー。
 色々ありまして、ちょっと「TRPG」*2という遊びについて色々考えたときのメモです。
 手元に持っててもいいのですが。自分で色々考えたくなったのでブログ上に載せさせていただきます。

※注意
 なんか論文調でやたら堅く難しいです。あと自分用メモなのでみんながわかるように説明はしていません。すみません。
 普段のよりさらに「勉強」とはあまり関係ありませんのでご注意を。

今回は「会話などが含む情報量(観客にとっての新しい情報量)」と、フィクションの世界での物理法則について。


☆言葉の含む新しい情報量

 『演劇入門』(のp121)という本では「対話(たいわ)」*3と「会話(かいわ)」というものについて書かれている。
 簡単に説明すると
 「対話(たいわ)」は他人同士の話であり、お互いの情報(じょうほう)*4を知らないものがする。
 ゆえにお互いの情報を入手・確認しようとするものが多くなる。

 「会話(かいわ)」はある程度お互いを知ったものがする。
 ここでは情報の確認はそれほど起こらない。

 例)家族の会話で娘が「お父さんの職業*5何だっけ?」ということはあまりない
   それに対して初対面の「対話」であれば「ご職業なんですか?」ということはある
   →つまり役割によって知っている情報、知っているべき情報があることになる。
    役割(やくわり)と情報配分の話。

 これをTRPGで考えてみると。
 初対面時、キャラ作成時は「対話」から入ることになるだろう。だがそれも回数を重ねれば「会話」になっていくかもしれない。
 相手のPC(プレイヤー・キャラクター)のことを知らなくてもPL(プレイヤー)のことを知っていれば、会話っぽくなりやすいかもしれない。
 つまりはショートカット具合である。

 難しいのは、すでに距離*6が近い設定(せってい)のキャラクター同士を演じる時だ。
 近しい関係を演出するなら「会話」っぽくしなくてはならないが、それに十分な情報をいつも持っているとは限らない。
 確かに初対面同士のキャラの会話は、自分のキャラ表現の機会にもなるので、楽しみの一つになりえる。しかし初対面の自己紹介のような言葉をずっとしていると、それはメタ性を感じさせ、物語*7への没入感(ぼつにゅうかん)*8をそぐかもしれない。

 近しいものの会話は無駄を省くという。知っていることはいちいち口に出さない。
 TRPGにおいてテンポのいい会話が楽しみになるのなら、それは会話の「サーキュレーション(循環*9)を速く回すことの楽しみ」を味わっているのかもしれない。それは共有(きょうゆう)*10の感覚を強化するものでもあるし。シンクロ率上昇。

 『演劇入門』でも触れられているように、回を重ねるとそこに独自の「コンテクスト」(文脈(ぶんみゃく)*11)が出現してくる。それはゲーム外の知識ではなく、お互いが知っているゲーム内の共有知識、共有のリソースである。

 既に明らかにされていることは何度も言及はあまりされない。一方でTRPGにおいてはキャラのロールプレイをしたいという問題がある。この両立は若干難しい時がある。
 例えば王様*12のロールプレイをしたいときに、「私は王様です」ということをいちいち言うことは忘却*13を防ぐにはいいが、冗長だしメタ性を強く出してしまう。

 他人が自分のキャラを理解してくれているか?というのは分かりにくい。が、便宜(べんぎ)を図ってもらったり、ちょっとそれに触れることを言ってもらうと、理解してもらってる感じがする。こういうことによって「共有(きょうゆう)」を確認しているのかもしれない。まあそれは誤解なのかもしれないが。



☆フィクションの世界*14での物理法則

 フィクションの世界での物理法則は、現実*15のものとは大きく違うことがある。
 これについて考えることはフィクション世界での「アイテム」の扱いにとって重要かもしれない。

 いわゆるファンタジー*16と呼ばれる物語では特に多いが、そこでは人が魔法の力などで空を飛んだり、巨大化したりする。
 例えば有名作品『不思議の国のアリス』では主人公アリスが小さくなったり、巨大化したりする。これに対して読者はこう指摘することもできる。「これは物理法則的にあり得ない!巨大化するときの質量はどこから持ってきたんだ!?」という風に。なるほど、それはある種の合理性を持っているかもしれないが、物語の楽しみを損ねてしまうし、「無粋(ぶすい)」で終わる可能性がある。そして子供たちには嫌われてしまうかもしれない。
(もっともこれを利用したメタ的な楽しみ方もある。例えば『空想科学読本』はアニメ*17や特撮ジャンルの物理法則について考察した、ジョークの効いた本である。)

 もっとも完全に物理法則が異なる世界は想像しにくいので、ファンタジーでも大枠は現実世界と同じであることが多い。強いて言うならそこに「魔法」という新しい物理法則(新しい「力」)が加わっている。ゆえに物理法則は完全に無視されているというより、改変された、また違うものになった、という方が的確だろう。さらに言うなら、それは物語に「適合(てきごう)」するように調整されている。その意味で一つのファンタジーは、独特の物理法則と生態系を持つ可能性がある。もっともこれはファンタジーに限らない(すべてのフィクションは独特な世界を持っている)のだが、ファンタジーは特にそれが明らかになりやすい。

 ゲーム的なアイテムの扱いというものがある。それは現実と大きく異なることがある。主に問題になるのは「重さ」*18とか「かさばる」ということだろう。
 例えばコンピュータRPGの中ではしばしばアイテムを「99個」持ったり、あるいは「1000個」とかそれ以上に持つことができる。だがこれは現実ではなかなか難しい。ほとんど手ぶらに見える「勇者」*19が、無数の薬やアイテム、武器*20の類を99個ずつ持っているということは想像しにくいことだ。
 だが、逆に「ゲームの世界くらい現実のわずらわしさを逃れたい」という思いもあるかもしれない。現実のリアリティを突き詰めすぎて、かわいい女性の勇者を否定し、やたら頑強で屈強な男たちだけしか操作できないとなったら、それはゲーム的な楽しみを削ぐかもしれない。たとえそれが「現実的にあり得そうな」ものだとしても。
 その意味ではファンタジーやゲームというものが生まれてきた意味、つまりは「反現実」、「脱現実」、まさしく「空想」としての意味は大事かもしれない。もっとも上に書いたように全くの空想でも面白くないので、段階的に現実世界のリアリティが取り入れられることはある。

 これらの「重さ」「かさばること」などの要素は無視してもいいが、取り入れて遊ぶこともできる。電源ゲームにおいてもしばしばそれは取り入れられる。例えばゾンビゲーム『7 Days to Die(セブンデイズトゥダイ)』*21では重力*22の概念があるので、ゲーム内で家を作るときに気を付けないとすぐに崩落する。それはあるプレイヤーにとっては邪魔でしかないが、他のあるプレイヤーには制約による楽しみになりうる。
 TRPGにおいても同様である。物品が無限に持てるものもあればそうでないものもある。『D&D*23や『ウォーハンマーRPG』*24では物品に重さの概念があり、特に『D&D』では物を持てる量が、持ち主の筋力によって変わる。筋力がないものは、あまり重いものは持てないということだ。
りゅうたま*25では重さとかさばり具合は「サイズ」として一括管理されている。『ソードワールド2.0』は重さをあまり管理しないが、武器に必要な筋力が設定されている。これも間接的に重力や物理学を思わせる要素である。『迷宮キングダム*26では重さは扱わないが、「スロット」という形で持てる種類が管理されている。

 つまりどこに「有意性(ゆういせい/レリヴァンス)」を置くかということだろう。
 ゲームは世界観やシステム*27を提出する。独特の制約を提出する。それを楽しむことができれば、何が真実であるかはあまり重要でない――少なくともゲームという意味においては。
 ただのリアリティが楽しみを提供するのではない。だからといって、ただの反リアリティが楽しみを提供するのでもない。楽しみを提供するのは、あくまで自分にフィットした要素であり、リアリティはゲームにおいてはその一要素に過ぎない、とみることもできる。現実世界が物理法則に支配されているからと言って、仮想世界がそうであるわけではない。何より人間の想像の世界での出来事なのだから。





まあそんな感じで~。


追記
 「物理法則」だけでなく「人間法則」というものも作品は所有するといえるかもしれない。つまりは作者の人間観なのだが。こういう人物はこういう風に行動するだろう、というようなことへの理解は、作者も読者も独自のものを持っており、きっと食い違いが起きやすいだろう。
 悲観的な読者にとって、楽観的な作者の作品はまるでファンタジーに思えるかもしれない。その意味でドキュメントも、現代小説も、ファンタジーも、それほど完全に違うわけではない。現実の生活でさえ、リアリティを無くしたり、それを魔術的、祝祭的、非日常的に感じる機会がありうる。
 例えば他民族の存在が許せず、根絶したいという思う人がいるとしよう。その思いを狂気*28と取るか、それとも彼自身にとってのリアリティと取るかは人次第である。だが歴史上、過去の戦争*29中に行われた様々なネガティブ・キャンペーンを思うと、人が、ある人を「人」とみなさない、つまり自分のリアリティから排除することはそれほど難しいものではないように思う。またひどいことをいうならば、そのための言葉遣いやテクニックというものも存在するだろう。

 日常を用語的に捕らえるならば、日常での「自分への理解」、「自分という役割」が世界の一部であるならば、自分の身近にあるもの、そう感じられるものは自分にとって「有意」である。それ以外は、意識の外である。
 「差別」と呼ばれるものが完全に機能しているときは、当人にとって意識的なものではないという話がある。その時当人にとってそれは単なる「区別」であり、単なる日常であり、世界観であるのかもしれない。
 それが差別であるとか、不当なものである、という申し立ては、別の物差しによる糾弾、クレーム(クレイム)*30によってなされる。
 もっともそれがどちらが真実であるという話ではない。裁判の争いのように、勝った方の意見が採用される(面もある)。裁判に勝ち、支持を得たなら、彼は「差別」を行っていたことになる。だが、逆に「差別」をしていた容疑のあるものに世間が味方するなら、彼が行っていたのは「差別」ではなくて「単なる区別」とか、「なんてないこと」となるだろう。

 長くなってしまったが、これは過去記事で書いた「TRPGにおいての物理法則の矛盾」の話とちょっとつながっている。つまり言及されない限りは矛盾は矛盾ではあまりない、有効でない、ということと。




◆用語集
・演劇(えんげき):
 英語では「drama(ドラマ)」、「theater(シアター)」、「play(プレイ)」など。
 関連用語:「俳優(はいゆう)」*31、「話芸(わげい)」*32、「即興劇(そっきょうげき)」、「映画(えいが)」*33、「テレビ」*34、「時代劇(じだいげき)」*35、「ブロードウェイ」*36、「劇団四季(げきだんしき)」、「宝塚歌劇団(たからづかかげきだん)」*37


・コンテクスト:
 関連用語:「文脈(ぶんみゃく)」


benkyoumemo.hatenablog.com

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*1:「ゲーム」については 3/27 こころの話+体育:不自由(ふじゆう)だからゲームは面白い!? - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*2:「TRPG(ティーアールピージー)」については 3/14 こころの話:人生(じんせい)/君と道を行くRPG - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*3:「対話(たいわ)」については 7/21 英語:色んな「ローグ」の話! ~「映画(えいが)」と「神(かみ)」と、あと「悪党(あくとう)」!? - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*4:「情報(じょうほう)」については 8/6 英語:お遊び/ファンタジー的な英文例 ~残酷なる魔王、美しき姫をさらうのこと~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*5:「職業(しょくぎょう)」については 4/21 歴史:ジョブチェンジ/「きよもりは だじょうだいじんに なった!」 - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*6:「距離(きょり)」については 12/18 数学:速度と思ったらソシャゲだった!? - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*7:「物語(ものがたり)」については 12/18 英語:名詞(めいし)/物語(ものがたり)を始めるもの - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*8:「没入感(ぼつにゅうかん)」については 9/3 ゲーム:【※注意 論文調 個人的メモ】TRPG雑考メモ (おもに伝統芸能との絡み) - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*9:「循環(じゅんかん)」については 2/9 理科:五行2:要素は回って世界を作るよ ~やべえ、オーバーした!~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*10:共有(きょうゆう)」については 6/26 ゲーム+英:TRPG『グランクレストRPG』の単語英訳、雑メモ(仮、ルルブ1) - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*11:「文脈(ぶんみゃく)」については 6/19 国+ゲーム:「( )」を埋めて物語を作る!? ~「( )の中を埋めるゲーム」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*12:「王様(おうさま)」については 5/25 国語:鉞(まさかり)/魔王とマサカリと金太郎! - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*13:「忘却(ぼうきゃく)」については 5/17 学習:復習(ふくしゅう)/衛兵さんをここに配置します ~忘却への抗戦~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*14:「世界(せかい)」については 2/11 学習:世界(せかい) is テキストブック!? - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*15:「現実(げんじつ)」については 12/16 こころの話:「現実(げんじつ)」は変えられない、のではなくて - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*16:「ファンタジー」については 12/16 英語:鑑定(かんてい)だー!単語をよこせ! - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*17:「アニメ」については 1/22 英+歴+ゲーム:「声優(せいゆう)」さんの話 ~アニメ(anime)に、さらに命を吹き込む人~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*18:「重さ」については 6/10 理科:武器(ぶき)と筋肉(きんにく)と位置エネルギー - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*19:「勇者(ゆうしゃ)」については 1/27 英語:翻訳(ほんやく)を利用して魔王(まおう)を女子にする、だと…!? - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*20:「武器(ぶき)」については 2/1 英語:英語マシーン2/我が手に来たれ、英語の剣! - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*21:ゲーム『7 Days to Die』(セブンデイズトゥダイ)については 7/2 英語:ゾンビ物で出てきそうな英単語! - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*22:「重力(じゅうりょく)」については 6/11 理科:父との話/電子(でんし)と重力(じゅうりょく)の話メモ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*23:D&D』(ダンジョンズ&ドラゴンズ)については 4/6 理科:秩序(ちつじょ)たる「宇宙(うちゅう)」と「秋の桜」 ~コスモス~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*24:ウォーハンマーRPG』については 4/21 歴史:ジョブチェンジ/「きよもりは だじょうだいじんに なった!」 - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*25:TRPG『りゅうたま』については 4/8 数学:数学ファンタジー ~□を使って簡単作問(さくもん)!~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*26:迷宮キングダム』については 5/21 社+理:「今」は誰かの「未来都市(みらいとし)」!? ~「21世紀」の科学技術、SFと現実~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*27:「システム」については 2/19 社+こころ:自信のなさを力に変える!? ~システムの話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*28:「狂気(きょうき)」については 5/25 ゲーム+歴:勇気(ゆうき)、元気(げんき)、狂気(きょうき)!? ~狂戦士(きょうせんし)の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*29:「戦争(せんそう)」については 11/2 社会+国+こころ:愛と平和、と戦争 ~言葉の食い違いから考える~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*30:この辺りは草柳千早氏の『あいまいな生きづらさと社会 クレイム申し立ての社会学』を参考にしている

*31:「俳優(はいゆう)」については 8/17 ゲーム+英:スマホゲーム「A3」についてのメモ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*32:「話芸(わげい)」や「即興劇(そっきょうげき)」については 9/3 ゲーム:【※注意 論文調 個人的メモ】TRPG雑考メモ (おもに伝統芸能との絡み) - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*33:「映画(えいが)」については 10/27 英語:英語でお化けを道案内するゲーム! ~「ハロウィン・ゴーストガイド」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*34:「テレビ」については 1/22 理科:すごいよ!太陽さん ~理科の教科書を貫く用語~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*35:「時代劇(じだいげき)」については 12/7 英語:「I am」でたらめ翻訳(ほんやく)のお遊び - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*36:「ブロードウェイ」や「劇団四季(げきだんしき)」については 6/16 英語:broad/ブロードウェイ、ブロードソード、そして出刃包丁! - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*37:宝塚歌劇団(たからづかかげきだん)」については 4/14 理科:バラはバラでも「砂漠(さばく)のバラ」! - のっぽさんの勉強メモ を参照。